バイクのメンテナンスの中でもブレーキに関わる内容は特に重要で、知識をつけておくに越したことはありません。
何も知らずにずっとメンテナンスもせず放置だと制動力が落ち、とっさの時に止まれなかったりして非常に危険です。
そんなブレーキですが、消耗品であり交換する頻度も高いのがブレーキパッドの交換でしょう。簡単に交換できますが制動力に大きく関わる大切な部品です。
今回はブレーキパッドの種類と交換時期について解説していきますので、ブレーキ関連の知識がない人は参考にしてください!
ブレーキパッドの役割
説明する必要はないかもしれませんが、一応ブレーキが止まる仕組みも解説しておきます。
最近のバイクはほとんどがディスクブレーキシステムを採用していますが、これはタイヤに固定されているディスクにパッドを押し付けその摩擦抵抗によって止まるというものです。
タイヤが動いている運動エネルギーを摩擦による熱エネルギーに変えて、制動力を生むという事ですね。
パッドとディスクが接触するわけですから共にどんどん削れていきます。なのでディスクもパッドも消耗品で定期的な交換が必要なのです。
削れて消耗していくと制動力は落ちていきますので、特にパッドはこまめに交換しておきたいパーツですね。
ブレーキパッドの種類
そんなブレーキパッドには使用されている素材によって種類があり、価格や制動力が変わっていきます。
高ければいいというものでもなく、自分が乗っているバイクや用途に応じて選んでいくことが重要です。
シンタード
シンタードというのは金属粉を熱で凝縮、固めた素材のことを言います。ブレーキパッドの素材の中では一番制動力に優れた素材です。
摩擦係数が大きいためディスクにかかる負担も大きく、より短い距離で止まることが可能です。
また水の影響も受けにくいので雨の日などでも制動距離が変わりにくいのが特徴ですね。レースなどをする人にとっては圧倒的な制動力でおすすめです。
ただ他の素材のパッドに比べて価格が高いのでコスト面ではデメリットです。またディスクへの攻撃性も高いのでディスクの寿命も縮まります。
あとはブレーキを握った感触も、じわっと効くというよりは握った瞬間からカチッと効いてくる感じです。
メリハリのある運転ができると捉えることもできますが、ストップ&ゴーが多い街乗りメインだと多少扱いにくいかもしれませんね。
ちなみにスポーツタイプのバイクは純正のパッドがシンタードになっていることが多いです。
オーガニック
オーガニックは金属粉や繊維などの摩材を樹脂で固めたブレーキパッドを指します。
金属粉を樹脂で固めたものを「セミメタル」、繊維などを樹脂で固めたものを「ノンアスベスト」と呼びます。
シンタードに比べて制動力は落ちてしまいますが、価格も安くディスクへの攻撃性も低いのが特徴です。
またブレーキの効き方も握る強さに応じてじわっと効いてくる感じなのでフィーリングはいいですね。街乗りに向いています。
アメリカンタイプのバイクなどゆったり走ったり街乗りがメインの使い方をしている人はオーガニックのブレーキパッドがおすすめです。
用途別おすすめ素材
以上の特徴を踏まえると、どっちの素材のパッドがいいのかは自分のバイクの種類や用途に応じて変わってくるというのがわかると思います。
サーキットや峠を走ったり、スポーツタイプのバイクに乗っている人はシンタードで、街乗りメインの人はオーガニックといった感じでしょう。
ただ最終的には実際に使ってみた感触で決めるのが一番いいと思いますので、両方試してみて気に入った方を使うというのでもいいかもしれませんね。
ブレーキパッドの交換時期
ブレーキパッドの交換についてはエンジンオイルのように「○○km走ったら交換」といった目安があったりしますが、個人的には距離数ではタイミングは図れないと考えています。
同じ距離数でも走り方によってパッドの消耗具合は大きく変わるので、実際にパッドを目で見てタイミングを考えるのがベストでしょう。
キャリパーを覗くとブレーキパッドの残りの厚みを見ることができますが、新品のパッドはだいたい3mm~4mmくらいの厚みがあります。
これが1mm前後になっていたら交換の目安と考えていいでしょう。激しい乗り方をしていると距離数は全然でも1mmくらいになることがあるので走り込む人はこまめにチェックしてください。
ブレーキパッドの交換を怠ると制動力が落ちるだけでなく、ディスクの消耗も早くなります。ディスクの交換となると相当費用がかかるのでなるべく長持ちするようにしたいですね。
さいごに
ブレーキパッドの交換は比較的簡単なので自分でもできると思いますが、やったことがない人や心配な人はバイク屋さんに任せましょう。
ブレーキは命に関わる部品ですので、自分でやってミスを犯してブレーキが効かなかったなんてことになったら大変です。
バイクいじりに詳しい人でもブレーキ関係の整備はプロに任せているという人もいるくらいなので、自分でやる場合は自己責任でお願いします。
パッド一つで結構乗り味が変わりますので、ぜひ今回の記事を参考にいろんなパッドを試してみてください!

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